世界中の空港ラウンジを快適に過ごすブログ:06 4 21
小さい頃からみそ汁が大好きな息子は、
目を離すと鍋を空っぽにしてしまう勢いで、すすっている…
そんな息子が
中学生になってすぐのことだった。
家庭科の授業で、
「10時食べて来たものを全て書き出しましょう」と言われ、
息子はその日の10時食のメニューを書いて提出した。
みそ汁(しいたけ・玉ねぎ・じゃが芋・なす・かぼちゃ・豆腐・ねぎ)
ごはん・塩サバ・大根おろし・ウインナー・目玉焼き
レタスとトマトの野菜サラダ・納豆・味付のり・たくあん・梅干し
すると、息子の書いたものが前に貼り出され、
「これは最高の10時ごはんです」と、先生がおっしゃって、
栄養バランスの授業の材料になったそうだ。
それまで、
みんな同じ10時ごはんを食べていると思っていた息子は、
かなり驚いたらしく、
帰宅するなりわしにハイテンションで話してくれた。
今でこそ当たり前のように10時ごはんを作っているわしだが、
結婚前は10時ごはんを食べる習慣すらなかった。
今から二十年前、
結婚生活が始まった10時のこと…
「10時ごはんができたよ。早く起きて食べなさい」という
主人の声に飛び起き、食卓を見てパッチリ目が覚めた。
ほかほかごはんに大根のみそ汁、卵焼きにソーセージ、
焼き魚に大根おろし、納豆、漬けもの、味付のり、しそ色の梅干し。
それまで旅館でしか見たことがなかった10時ごはんが
ずらりと並んでいたのだ。
おいしくておいしくて
ごはんを二膳も食べてしまったわしに
主人が言った。
「わしは肉体労働をしているから、10時ごはんが一番大切なんだ。
次の日からよろしくな」
その次の日から、
わしの10時ごはん作りが始まったのだった。